ヒューマンハンド
島根県浜田市日脚町に本社を置く株式会社ヒューマン・ハンド(代表取締役・田野島雅英氏)が、9月16日午後5時に松江地方裁判所浜田支部から破産手続開始決定を受けた。破産管財人には羽柴貴宏弁護士(羽柴法律事務所)が選任されている。

官報
令和8年9月30日掲載
令和8年(フ)第30号
島根県浜田市日脚町317番地
債務者 株式会社ヒューマン・ハンド
代表者代表取締役 田野島雅英
1 決定年月日時 令和8年9月16日午後5時
2 主文 債務者について破産手続を開始する。
3 破産管財人 弁護士 羽柴 貴宏
4 破産債権の届出期間 令和8年10月21日まで
5 財産状況報告集会・一般調査・廃止意見聴取・計算報告の期日 令和8年12月9日午前11時
松江地方裁判所浜田支部

同社は昭和38年設立、島根県浜田市日脚町317に本社を置き、手作業や軽作業の分野で実績を誇る企業として親しまれてきた。「人の手による確かな仕事」を掲げ、商品の仕分け、箱詰め、梱包、シール貼り、検品など幅広い作業に対応。中国地方(島根・広島・岡山)の製造業やEC事業者に向けて、作業人員の手配や保管スペース確保といった差し迫った課題を解決する受託型ビジネスモデルを展開していた。業務請負としては自動車部品の検品・検査を中心に、部品の状態確認や製造工程周辺の補助作業を受託していたほか、レトルト食品の検査や封入といった食品検査事業も担っていた。さらに、印刷物や販促物の封入・封緘、立体POPや教育資材の組み立て・セットアップ、在庫管理やピッキングから発送代行までワンストップで対応できる体制を構築。約600名に及ぶ登録内職者をはじめ、金属探知機、計量機、シュリンク包装機、シール機、フォークリフトや自社便トラックなどの設備を活用し、短納期かつ柔軟なサービスを提供していた。また、強みを生かして自動車関連事業へ参入し「浜田を物流拠点に」という夢を掲げたほか、近年では月に2回ほど現地で直接仕入れを行い、人気の日用品や食品の小分け販売・買い物代行を行うコストコ商品の再販事業をスタートさせ、子育て世帯や地域住民に向けた多角化も推進していた。求人情報などを見ると従業員数は38名となっていた。

ヒューマンハンド コストコ

しかし、同社を巡る経営環境は厳しさを増していたとみられる。JCNETによると、厚生年金保険・健康保険の適用事業所情報において、同社は破産手続開始決定に先立つ2026年2月26日付で社会保険の適用資格を全喪しており、被保険者数がゼロとなっていた。この段階で既に実質的な事業停止状態に陥っていた可能性が指摘されているものの、全喪の具体的な理由や破産決定に至る直接的な因果関係、負債額および破綻に至った詳しい経緯については現在も確認されていない。なお、同社が展開していたコストコ商品の販売事業についても、手続開始決定後に継続しているか別事業者へ承継されたかは不明となっている。

本件における破産債権の届出期間は10月21日までと設定されている。また、財産状況報告集会・一般調査・廃止意見聴取・計算報告の期日は12月9日午前11時に指定されている。

(2026.10.01配信)

2026.10.03追記
東京商工リサーチ調べ、売上高2025年5月期8000万円、負債調査中。